ロンドンにある王立植物園キューガーデンから、プラスチックゴミを分解する能力があるキノコの研究が発表された。
正確にはキノコというより、菌類の一種で、アスペルギルス・ツビンゲンシス(Aspergillus tubingensis)と名付けられたアスペルギルス属である。
このキノコは、世界的なゴミ問題を解決する救世主になる可能性が期待される。
差し迫ったゴミ問題を受けて、各業界ではさまざまな研究が進められているが、もしかしたら自然は我々に、問題解決のヒントを与えてくれているのかもしれない。
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プラスチックを数週間で分解
アスペルギルス・ツビンゲンシスが発見されたのはパキスタンの沼地で、2017年のことだ。通常分解されるまでに数年かかるポリウレタンなどのプラスチック物質を、数週間で分解することができる。
また、このキノコはプラスチックの表面で成長することができる。その秘訣はそれが分泌するユニークは酵素で、これによってプラスチックの分子と分子の間の化学結合を分解するのだ。
プラスチックの分解を促進するこのキノコの力について、「急増するプラスチックゴミによる環境問題に対処するために是が非でも欲しいツールが開発される可能性がある」とに掲載された。
様々なキノコの有用性
レポートでは、2017年に発見された2000種以上の新種が報告されている。その中には自然界のみならず、産業にも有用なものがいくつもある。
たとえば、ヒラタケやカワラタケのような白色腐朽菌には、殺虫剤・染料・爆発物を除去するなど、土壌や排水に対して有用な効果がある。
トリコデルマ(子嚢菌の仲間)が農業廃棄物をエタノール糖に転換し、バイオ燃料の生産を促進することや、キノコの菌糸体が発泡スチロール・革・いくつかの建材の持続可能な代替物になりうることも紹介されている。
追記:(2018/10/04)本文を一部修正して再送します。
References:stateoftheworldsfungi / dezeen/ written by hiroching / edited by parumo
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— カラパイア (@karapaia) 2017年12月9日
(出典 news.nicovideo.jp)
<このニュースへのネットの反応>
でもいずれ巨大化して人間を襲うんだろ?
襲うかどうかはともかく分解した結果生成する物質がどんなものかは詳しく調べる必要があるだろうね
やっぱキノコって神だわ。
そのかわり猛毒の瘴気をブリブリ吐き出します。
行こう、ここもじきに腐海に沈む…。
プラスチックを食べるキノコが世界的なゴミ問題の救世主となるかもしれない(英研究)あはははは(笑)(笑)笑笑(´^ω^`)😄😄😄
ついに来たか、しかしこれはこれで勝手に生え出したら問題が起こる?
カビとキノコに大きな違いはないけど、アスペルギルスならカビじゃん
カビとキノコに大きな違いはないけど、アスペルギルスならカビじゃん
やっぱタケノコよりキノコですわ
やっぱりたけのこよりきのこのほうが優れてるんだなって
取り扱いを間違えたらプラ製品がきのこまみれになるぞ・・・
かもすぞー・ワ・
リサイクルは?
ふもっふにプラスチック製品分解する最近なかったかなぁ
プラは細菌が”分解できない”じゃなくて”分解しにくい”だから普通に現実に居るぞ。記事中にもあるけど数年単位なら分解されるし、ビニール袋程度でも普通は年単位かかるけど1ヶ月ほどで分解できるプラ製品もある。
その菌の取り付く先に選択性があるのか気になる。それによっては他所に漏れてお外で遺伝子が淘汰されまくって危険なことになる気がしてならない。胞子が隙間から車のバッテリー部に付着し、外殻を分解して内容液を漏らすとか…。
で、そのキノコは食えるのか?
名前はポリクイくん、ポリッコ?名前はプレゼンの時考えよう、とりあえず繁殖力を強化、絶対に逃がすな!
分解して何になるか、が一番の問題なんだよなぁ。
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